年末年始に、ラトビアに滞在した際、エストニアにも足を伸ばした。
アンドレスの友達のオーガストを訪ねに、エストニアの首都、タリンに2日居た。

今日、“MyArchitect" directed by Nathaniel Kahn のドキュメンタリー映画をDVDで観て。。。
不思議な経験、普通の人がこれを見るより、一層、個人的にこの映画にやられてしまった。

すばらしい一作です。Louis Kahn は20世紀最も重要な建築家の一人で、オルガニックで、フューチャリスティックな古代的建築スタイルでエストニアからアメリカに移民したユダヤ人の一人であった。
建築は、Kimbel museum(Fort Wort, TX) やバングラデイッシュの首都心など、私も個人的に彼の作った建築を訪れた事があるだけに、素晴らしい空間が漂うスケールが印象的。
2004年のアカデミー賞のベストドキュメンタリーになった作品です。
http://www.myarchitect.jp/

映画はこの亡き建築家の息子が映画監督で、親子関係がテーマである。が、
あの2日間のタリン滞在、オーガストとタリンの市街を歩きながら彼が次々と、”これも父がつくった建築、”と市の中心にそびえ立つ
駅、ショッピングコンプレックスの近未来的、メトロポリス指差しながら歩いた事を思い起こす。
またまたすごい目立つ建築物がオーガストの父、建築家の作品である。
それも一つじゃなくて、これも、あ、この建物も。。と、
歩きながら、それらの建築を目の前にして、建築というのはすごいなと、純粋に、
感じた。その時、初めて、建物は人が作っているのだと、なぜかピンときた。
このオーガストが毎日通っている、この町並みに父の空間が漂っている事自体に、
コスモ体験をしているかのように感じてしまった。
もちろんVilen Kunnapu(オーガストの父)はエストニアで最も重要な現代建築家である

そう、そして、このLouis Kahn もエストニアに生まれた。ユダヤ人迫害の嵐、ソビエト時代の圧力、バルトの人々は生きる為には逃げるほか無かった。そして、移民先はもちろん多くの者が渡ったように、アメリカへと移動した。
今日、この映画をみて、また一層、バルトの国に取り付かれた。彼らの複雑な歴史。そして、たくさんの傷ついた心。
映画ではLouisの故郷のことはいっさい語っていなかったが、なんとなくこのkunnapu親子の家に滞在していたせいもあり、
  Louisの建築スタイルやパーソナルライフについての理解が個人的に深まった気がする。
おまけに、オーガストは画家であるがフリーペーパーの編集長でもあり、
丁度、そのフリーペーパーの何号目か前に、彼がこの映画監督Nathaniel Kahnにインタビューをした大きな記事が載っている号を
もらった。オーガストが自慢げに監督にインタビューをしたと目を輝かせて教えてくれた事を思い出す。
その時、まだこの映画を観ていなかった。
そして、今から、オーガストがおこした、フリーペーパーの記事を読もうと思う。

人生って、
ある日突然、つながる瞬間があるよね。
やっぱり、It's all make senseなのだ。
みえないだけに、気づかないだけに、理解出来ないだけに、海を越えている為に、タイミングが合わない為に、
生まれが違うだけに、。。。。
まだ、人生って、信じる価値は十分あると実感。